Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
久保 真治
水素エネルギーシステム, 48(2), p.126 - 132, 2023/06
高温ガス炉は、安全性に優れる次世代の革新炉である。高温ガス炉より熱・蒸気・電気などを発生させ、これらを水素製造プロセスに与えることによって、水やメタンなどの原料から水素に製造することができる。高温ガス炉を用いた水素製造法として、メタンの水蒸気改質法や高温水蒸気電解法や水の熱分解法が挙げられる。本報では、水素製造のエネルギー源となる高温ガス炉および水素製造技術の概要、原子力機構における高温ガス炉および水素製造法の研究開発の現状と展望について解説する。
中野 寛子; 冬島 拓実; 津口 明*; 中村 和*; 武内 伴照; 竹本 紀之; 井手 広史
JAEA-Technology 2022-007, 34 Pages, 2022/06
軽水炉高温高圧水を模擬した環境における構造材料の応力腐食割れ(SCC)等の現象を把握するため、水質を管理することが重要である。一般的に、材料試験を行うための高温高圧水試験装置の循環水中溶存水素濃度は、純水素ガスや高水素濃度の標準ガスのバブリングにより制御している。しかしながら、この方法では試験装置の設置場所に大掛かりな防爆設備等が必要である。一般的に、水素災害防止のためには、爆発に至る前に漏えい量の制限、水素の排除、電源の遮断、燃焼の抑制等の対策を講じることが求められている。このため、水の電気分解を利用し、循環水中溶存水素濃度を制御できる固体高分子電解質膜を有する溶存水素濃度制御装置の開発に着手した。本開発にあたっては、小型基本実験装置を組立て、固体高分子電解質膜の単体性能及び循環状態における溶存水素濃度変化に関する基本データを取得した。この基本データに基づき、実機の高温高圧水ループ試験装置に設置する溶存水素濃度制御装置を設計した。本報告書は、小型基本実験装置による性能試験結果と溶存水素濃度制御装置の基本設計についてまとめたものである。
日野 竜太郎; 宮本 喜晟
日本原子力学会誌, 37(11), p.1042 - 1049, 1995/00
被引用回数:2 パーセンタイル:28.12(Nuclear Science & Technology)高温水蒸気電解法は最高1000Cの水蒸気を電解して水素を製造する方法で、固体電解質型燃料電池の逆反応を利用する先進的な電解水素製造法である。原研では、高温ガス炉の熱利用系開発の一環として、12セル構造の実用的な円筒型固体電解要素を用いて実験室規模の試験を進めてきた。固体電解要素は多孔質セラミックス管表面にセルを直列に成膜したもので、電解質にはイットリア安定化ジルコニアを用いている。試験では、アルゴンガスに水蒸気を含有させて電解要素に導き、DC電源からの電力で水蒸気を電化させた。電解温度は850C~950Cの範囲の一定温度に調節した。水素発生量は電解電圧及び電解温度の上昇とともに増加し、950Cにおいて最高7Nl/hで水素を発生させることができた。実験データを基にして水素発生速度と電流密度の関係式を導出するとともに、80~100mA/cmの範囲の電流密度での電解条件で高いエネルギー効率を実現できた。
化学部・アイソトープ部共同実験チーム
JAERI-M 90-134, 29 Pages, 1990/08
原研ではこれまでに、化学部、物理部、及びアイソトープ部の各研究分野からなる共同実験チームを編成し、「常温核融合炉心」確認実験を行ってきた。本報告では、前報に引き続き平成元年7月以降平成2年4月までに得た実験結果を報告する。本研究では、(1)提案された各種系での反応を追試すること、および(2)反応率が高く再現性のある反応系を見出すため、次の実験を行なった。i)パラジウム陰極重水電解法、ii)重水素を加圧導入したチタンおよびチタン合金を用いる冷却-昇温法(乾式法)、iii)重水素ガス中パラジウム2極間放電法における中性子発生率の測定ならびに、iv)用いた材料中の線放射性核種の分析、である。これまでに電解法、乾式法、放電法のいずれにおいても、中性子発生率は毎秒0.1個以下であり、また500マイクロ秒以下の短時間内の中性子バーストについても、再現性のある結果は得られなかった。
化学部; 物理部; アイソトープ部; 共同実験チーム
JAERI-M 89-142, 48 Pages, 1989/10
「常温核融合反応確認実験」共同実験チームがこれまでに得た結果を中間報告としてまとめたものである。電解法及び乾式法によって得られた結果から、(1)中性子発生率は毎秒0.1個以下であること、(2)電解法における過剰発熱は観測されないこと、(3)電解後パラジウム電極中にPd/Dの相が形成されること、などを明らかにした。本報告では実験、結果の詳細を述べるとともに、今後の課題等についても触れる。
吉田 浩; 竹下 英文; 小西 哲之; 大野 英雄; 倉沢 利昌; 渡辺 斉; 成瀬 雄二
Nucl.Technol./Fusion, 5, p.178 - 188, 1984/00
核融合炉の燃料循環系やブランケットにおいて生成するトリチウム水を燃料ガスT,DTとして回収する方法として触媒還元法をとり上げ、トリチウム回収プロセスへの適用可能性を実験及び熱力学的解析とにより検討した。実験は実用条件を考慮して、温度350~650K、HO蒸気濃度10~10ppm、一酸化炭素/水素気モル比1~10、空間速度(Arキャリア)210~210hrの範囲で行った。この研究により、水蒸気転換率と操作温度、ガス流量、ガス組成との相関関係並びに触媒反応の速度式、速度定数が明らかになった。これらの関数式を用いることにより、実機の設計と操作条件の設定が可能である。実験結果に基づいて幾つかのトリチウム回収システムを検討したところ、パラジウム拡散器と組合せたシステムがトリチウム回収効率、操作温度、連続処理等の面で優れていることが判明した。
木原 壮林
分析化学, 22(12), p.1642 - 1652, 1973/12
カラム電極を用いる迅速電解法の基礎理論とその電気分析化学的応用について以下に要約したような解説を行った。(1)カラム電極によるフロークーロメトリーで得られる電気量・電位曲線および電流・電位曲線の理論式、キャリアー溶液の流速と電解効率の関係。(2)二段階フロークーロメトリーの分析化学的応用と電極反応機構解明法への応用。(3)電解クロマトグラフィーの理論とこれによる金属イオンの濃縮、分離法。(4)カラム電解法の問題点と今後の展望。
小藤 博英; 多田 康平; 北脇 慎一; 林 博和; 村上 毅*; 坂村 義治*
no journal, ,
金属電解法は最も実現性が有望視される乾式再処理技術であり、原子力機構では電力中央研究所との共同研究により開発を進めてきた。研究開発を通して技術の実現性が確認され、プロセス機器や施設の設計を進めた。当該技術は、放射性廃棄物の環境負荷低減が重視される将来の核燃料サイクル概念に適合することが期待されている。本報では金属電解法に関して、技術の概要、開発の経緯、研究開発現状と今後の展望等を簡潔に紹介する。
高橋 優也*; 大森 孝*; 山下 雄生*; 金子 昌章*; 浅野 和仁*; 森田 圭介; 鈴木 英哉*; 松村 達郎
no journal, ,
核変換による高レベル廃棄物の大幅な低減・資源化を目指すためには、高レベル廃液中のLLFPを回収し、同位体分離や核変換等による効率的な処分や産業利用が必要となる。回収対象のLLFP元素(Pd, Se, Cs, Zr)はそれぞれ化学的性質が異なるため、それぞれに適した分離回収方法を選定する必要がある。Pd, Seの回収は、前処理が不要で標準電極電位が貴なため直接金属形態で回収可能な電解法を選択した。電解回収が困難なCs, Zrについては、Csはゼオライトによる吸着・溶離を、Zrは溶媒抽出・逆抽出を選択した。電極反応、再利用可能な吸着材、焼却可能な抽出剤の利用を基本とし、二次廃棄物発生量を低減し、後段の核変換で必要とされる金属形態で回収可能なプロセスを組んだ。模擬高レベル廃液(29元素含有の2M硝酸溶液)から電解法、ゼオライトによる吸着・溶離、溶媒抽出・逆抽出試験を実施し、それぞれの分離回収率や平衡到達時間などを評価した。その結果、有効な分離回収性能を確認した。また800t/年のPUREX再処理からの高レベル廃液処理を想定し、LLFP分離回収施設の概念構築を実施した。